マンション理事会がグダグダになる理由と、公的機関に学ぶ“失敗しない進行術”

マンションの理事会に参加していて、こんな経験はありませんか。
- 理事長がずっと話し続けている
- 議題は多いのに、何が決まったのか分からない
- 雑談と審議の境界が曖昧
- 会議時間だけが長くなっていく
実はこれ、珍しい話ではありません。
多くのマンション理事会は「進め方の型」を持たないまま運営されています。
一方で、行政委員会や公的団体の理事会には、長年磨かれてきた“型”があります。
この記事では、その公的会議の考え方をベースに、
- 理事会がうまく回らない本当の理由
- 採用すべき次第(進行テンプレ)
- 小委員会の正しい使い方
をまとめます。
なぜマンション理事会は迷走しやすいのか
最大の原因はこれです。
「理事長=一番話す人」になっている
本来、理事長の役割は
- 議題を整理する
- 発言の順番を管理する
- 結論をまとめる
という“進行役”です。
しかし現場では、
- 経緯説明
- 自分の意見
- 過去の出来事
- 将来の構想
をすべて理事長が抱え込んでしまい、結果として「理事長独演会」になります。
これでは他の理事が考える余地がなくなり、会議は単なる報告会になります。
公的機関の会議が静かに進む理由
行政や公的法人の会議には、共通した鉄則があります。
それは
事実 → 論点 → 意見 → 結論
という順番を絶対に崩さないことです。
ここで重要なのは、
- 説明と意見を分ける
- 会長(理事長)は原則最後に話す
- 採決と報告を明確に分離する
という点です。
これにより、
- 脱線しない
- 誰が決めたか明確
- 議事録が書きやすい
という状態が自然に作られます。
マンション理事会に最適な次第テンプレ
実務上、最も使いやすい形は以下です。
理事会おすすめ次第(60〜90分)
- 開会・定足数確認
- 前回議事録承認
- 審議事項
① 議題説明(事実のみ)
② 質疑
③ 意見交換(理事長は最後)
④ 採決または方向性確認 - 報告事項(決めない話)
- 次回宿題と日程確認
- 閉会
この構成のポイントは、
- 「審議」と「報告」を分けていること
- 議題ごとに必ず結論を整理すること
- 最後に“誰が何をするか”を確認すること
です。
これだけで、会議の密度は大きく変わります。
細かい話は「小委員会」に切り出す
もう一つ重要なのが、小委員会の活用です。
理事会でありがちな失敗は、
- 仕様の細部
- 金額の比較
- 運用ルールの枝葉
を全員で延々と議論してしまうこと。
公的組織では、こうしたテーマは必ず下部組織(小委員会)に切り出します。
小委員会の役割は
- 論点整理
- 選択肢作成
- メリット・デメリット整理
まで。
決定権は持たず、理事会に「案」として戻します。
名称を「小委員会」とすることで、
- 理事会の下部組織である
- 検討機関であり決定機関ではない
という位置づけが自然に伝わります。
これは「スモールミーティング」などより、はるかに公的で誤解が生まれにくい呼び方です。
理事長に伝えてほしい一番大事なこと
もし理事長に一言伝えるなら、これです。
理事会は話す場ではなく、決める場です。
理事長は一番詳しい人ではなく、一番整理する人でいてください。
この意識が入るだけで、会議は別物になります。
まとめ
マンション理事会が機能しない原因の多くは「人」ではなく「構造」です。
- 次第がない
- 役割が曖昧
- 小委員会を使っていない
これらを公的機関型に近づけるだけで、
- 会議時間は短くなり
- 決定事項は明確になり
- 理事の参加意識も上がります
理事会は、特別なスキルがなくても改善できます。
必要なのは、正しい型を導入することだけです。















