ごきげんよう!映画担当のうねです
突然ですが読者みなさんに質問です
「映画、どこで観てますか?」
いやいや、そりゃ映画館かテレビでしょ!
はい。その通りでございます…………が!
実は映画館にも2種類あるんです
商業施設などに併設され、最新作を多数のスクリーンと大画面で上映するシネマコンプレックス(いわゆるシネコン)
ほとんどの方が「映画館」といえばこちらを想像するのではないでしょうか
しかしこの度ご紹介したいのは、映画館は映画館でもミニシアター系の、いわゆる「名画座」なんです
ミニシアターといえばシネコンではやらない、誰も知らないような、低予算な、インディーズな、マニアックな、クラシックな、そんな映画たちを上映している映画館
だけど映画館は大きさじゃない 上映作品と鑑賞の「質」がすべて
本日もその例外ではありません
東京はJR、もしくはメトロに乗って飯田橋まで
坂を下って右に曲がって左に曲がって、駅から5分ほど歩けば本日の名画座「ギンレイホール」に到着です
いつもの映画館=シネコンのイメージでいくと、「え?古くない!?」と衝撃を受けるかも(笑)
それもそのはず、こちらの名画座は40年以上にわたって(創設期を含めれば60年以上!)神楽坂の地で愛されてきた老舗中の老舗
チケットは外の窓口で購入(大人一般1500円、学生1200円)
自動券売機もいいけれど、やっぱりチケットは人の手と手を介して買いたいもの
渡された半券に映画のぬくもりを感じます
上映はもちろん、今では珍しくなった2本立て形式
座席ももちろん自由席、立ち見もOK
「え!?このご時世に1500円で2本立て!?」と大興奮しているところ、
目に飛び込んでくるのが入口の上映作品のラインナップ
実はこれ、映画の看板職人さんによる手書きなんです
レイアウトの線、筆書きの質感、字幕独特のイタリック…….
この時点で映画ファンにはもう!たまりません!(ちなみにまだ映画館に入ってすらいません笑)
さて、気を落ち着かせて、いよいよ扉をくぐります
入口にはパンフレットやお菓子などの売店と待合のベンチ、トイレと続く地下への階段、そしてチラシと映画情報の掲示板
レンガ造りの壁と暖かな照明
そしてこれまで上映してきた名画のレトロなポスターたち
映画が娯楽の王様だった時代の、
映画が映画館だけのものだった時代の空気が、ここには生きています
上映までの時間、赤いベンチに腰をおろし、半券と共についてくる「ギンレイ通信」をちょこ読み
これから観る映画のあらずじや上映スケジュール、作品コラムなどが書かれていて嬉しいですね
上映中の映画の音が扉からもれてかすかに聞こえてくるのも、待つ間のひそかな楽しみなわけで・・・
いよいよ上映時間が近づいてまいりました 劇場に入りましょう
驚かされるのはスクリーンに張られたカーテン
上映開始とともに左右に開き、気分をこれでもか!と盛り上げます
中は緩やかな坂になっており、前の人の頭が鑑賞のじゃまになることもありません(笑)
劇場入口にはこれからの季節にうれしい貸出ブランケットも装備 いざ、準備万端です
極めつけは、上映直前のあの○%☆×□…….!
ここではあえて書きません 答えは直接劇場で!
1本目の余韻を残したまま、15分の休憩をはさんで2本目へ
この日のラインナップはイギリス映画「パレードへようこそ!」とベルギー・フランス・イタリア合作「サンドラの週末」
どちらも異なる民族、異なる価値観、だけど共通する人の心、を描いた傑作良作でした!
作品の総評は、いつか連載記事「○○な時に観る映画」にてご紹介します
お昼からの鑑賞ですが、外へ出るとあたりは真っ暗!(5時間もいれば当たり前か笑)
そして入口には次の上映を待つ人の長蛇の列が
思わずうれしくなります
そして一言、「最高の映画を楽しんで!」(もちろん心の中で)
以上、東京は神楽坂にある老舗映画館「名画座 ギンレイホール」のご紹介でした
今後も東京各所のミニシアター、名画座を随時レポートいたしますのでお楽しみに!
それではまた、次回の「名画座のある東京」でお会いしましょう!
○名画座ギンレイホール
住所:東京都新宿区神楽坂2-19 電話:03-3269-3852 営業時間:上映作品により変動 定休日:なし